Nov. 17 , 2020

京都市京セラ美術館が京都東山にリニューアル開館、その案内のパンフレットが主催者側の関西テレビからOBの私にも届いた。楽しめそうな展覧会だが、コロナ騒ぎで入館には事前予約がいるようで、そのほか中々大変な騒ぎのようだ。

 


上方歌舞伎の第一人者坂田藤十郎さんが亡くなった。88歳だった。1931年生まれだそうだが1941年二代目雁治郎の長男として中村扇雀としてが初舞台だそうだ。私は1940年生まれで1962年、昭和38年関西テレビに入社、音響効果のセカンドとして入社後間もなく制作の現場でその頃扇雀さんが主演されていたテレビドラマ、連ドラ「欲ぼけ色ぼけ」の効果として参加させて頂き番組での楽しい思い出が今も残った。扇雀さんは宝塚のタレント扇千景さんと結婚され何と扇さんは参議院議員となられて議長まで務められたが芝居でもバリバリ活躍され、扇雀さんも歌舞伎に力を注がれ上方ものの近松門左衛門作品「曽根崎心中」を復活され、父雁治郎演じる徳兵衛相手のお初役は絶賛され「扇雀ブーム」が巻き起った。扇千景さんや扇雀さん、妹の中村玉緒さん、そのご主人の勝新太郎さんとも関西テレビのスタジオで数々のドラマ等でご一緒したことが今懐かしく思い出された。そんな年に私もなった。

 

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 兵庫県は18日、新たに103人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日当たりの新規感染者数としては17日に次ぎ過去2番目。県内の医療機関に入院していた90代の女性が死亡し、県内の死者は計76人となった。

 最多だった17日の県内感染者数は、その後神戸市から1人の届け出取り下げなどがあり、106人に減った。18日の姫路市の新規感染者は14人(17日公表の1人を含む)で、18日までに県が発表した累計患者数は計4223人となった。

 西宮市は市立鳴尾中学校の男子生徒1人と、市立西宮高校の男性教員1人の感染を明らかにした。両校は校内を消毒するため、19日は臨時休校とする。

 神戸市では私立高校と専門学校で各5人が感染し、クラスター(感染者集団)と認定された。龍野健康福祉事務所管内(宍粟市、たつの市、太子町、佐用町)の飲食店もクラスターと認定され、感染者は客4人と従業員2人。宝塚市の宝塚リハビリテーション病院では入院患者4人の感染が新たに判明した。

 明石市では千住啓介・市議会議長(44)、加古川市でも木谷万里・市議会議長(60)が感染した。神戸家裁姫路支部の家事調停委員を務める60代男性の感染も分かった。(まとめ・藤村有希子)【特集】目で見る兵庫県内の感染状況

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兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5
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兵庫県庁=神戸市中央区下山手通5

 兵庫県は19日、新たに132人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日当たりの感染者は過去最多だった17日の106人を大幅に上回り、3日連続で100人を超えた。累計患者数は4355人となった。

 神戸市は、東灘区役所に勤める30代の女性職員=市外在住=が感染したと明らかにした。軽症という。区民と接する機会はほぼなく、同僚に濃厚接触者もいないが、市は座席が近い職員6人にPCR検査を受けさせる。職場は18日に消毒を済ませ、区役所は通常通り業務を行っている。

 明石市では、同市消防署分署に勤務する40代の男性消防士や、既に支援員の感染が判明している放課後児童クラブの10歳未満の女児2人が感染。尼崎市では、同市立塚口小学校の教職員1人の感染も判明した。濃厚接触者は確認されていないため、臨時休校はしていない。

 尼崎市の特別養護老人ホームでは、70~90代の入所者6人が感染し、クラスター(感染者集団)が発生。赤穂健康福祉事務所管内(相生、赤穂市、上郡町)の事業所でも19日までに従業員6人の感染が確認され、新たなクラスターに認定された。6人は同じ部署に所属していた。

 運動部のクラスターが発生している武庫川女子大(西宮市)は、新たに学生2人の感染を発表。感染者が確認された2クラブの調査を終え、感染が確認されたのは計53人だった。(まとめ・山本哲志)

【国内感染】18日 2201人感染確認 過去最多に(午後8時15分)

18日はこれまでに全国で2201人の感染が発表されています。
1日の発表としては初めて2000人を超えて、過去最多となりました。
また、北海道で3人、埼玉県で3人、愛知県で2人、兵庫県で1人、宮城県で1人、岡山県で1人、広島県で1人、沖縄県で1人の合わせて13人の死亡の発表がありました。

国内で感染が確認された人は、空港の検疫などを含め12万3544人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて12万4256人となっています。亡くなった人は国内で感染した人が1933人、クルーズ船の乗船者が13人の合わせて1946人です。

各自治体などによりますと、国内で感染が確認された人は、累計で次のとおりです。

( )内は18日の新たな感染者数です。

▽東京都は3万5722人(493)
▽大阪府は1万6036人(273)
▽神奈川県は1万574人(226)
▽愛知県は8055人(141)
▽埼玉県は7119人(126)
▽北海道は6113人(233)
▽千葉県は5988人(66)
▽福岡県は5420人(22)
▽兵庫県は※4223人(103)
▽沖縄県は3833人(41)
▽京都府は2395人(39)
▽茨城県は1071人(39)
▽宮城県は1046人(19)
▽静岡県は996人(87)
▽群馬県は974人(10)
▽熊本県は939人(7)
▽奈良県は880人(28)
▽岐阜県は855人(19)
▽石川県は830人
▽広島県は722人(14)
▽滋賀県は※696人(14)
▽三重県は645人(17)
▽鹿児島県は576人(16)
▽栃木県は527人(4)
▽長野県は525人(30)
▽福島県は453人(12)
▽富山県は435人(5)
▽岡山県は430人(24)
▽宮崎県は385人(10)
▽和歌山県は346人(8)
▽山梨県は292人(1)
▽福井県は289人(11)
▽山口県は285人(6)
▽佐賀県は284人(4)
▽青森県は280人
▽新潟県は273人(14)
▽長崎県は253人(1)
▽大分県は189人(10)
▽徳島県は174人(1)
▽愛媛県は144人(6)
▽高知県は144人
▽島根県は142人
▽香川県は126人(3)
▽山形県は100人(2)
▽岩手県は89人(3)
▽秋田県は74人
▽鳥取県は53人(1)です。

このほか、
▽空港の検疫での感染は1371人(12)、
▽中国からのチャーター機で帰国した人と国の職員や検疫官などの感染は合わせて173人です。

厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、18日時点で276人(+4)となっています。

一方、症状が改善して退院した人などは、18日時点で、
▽国内で感染した人が10万5697人、
▽クルーズ船の乗客・乗員が659人の合わせて10万6356人となっています。

また、16日には速報値で1日に2万6878件のPCR検査が行われました。

※滋賀県が14日の感染者数を修正発表 9人→8人
※兵庫県が17日の感染者数を修正発表 107人→106人に
※奈良県は、これまで県外で確認され、県内で入院した感染者を他都府県と重複して発表していましたが、これを差し引いたことなどから、累計感染者は減少しました(16日午後10時半より)
※集計は、後日修正される可能性があります。
※在日米軍の感染者は含めていません。

 

米大統領選 最大の敗因は“コロナ”だった…それでも「トランプ再選」の可能性がまだ消えないワケ

高橋 浩祐 

2020年、パンデミックが人類を襲った。そして、世界最高権力者の首さえもすげ替えた――。

 大接戦となったアメリカ大統領選は11月7日、民主党のジョー・バイデン前副大統領が共和党のドナルド・トランプ大統領を破って勝利した。政権奪還を目指してきたバイデン氏は地元の東部デラウェア州で演説し、高らかに勝利宣言をした。民主党支持者が多い大都市のニューヨークや首都ワシントンなどでは、歓喜や歓声に包まれた。

 その一方、トランプ大統領は敗北を認めず、大統領選で不正行為があったとし、あくまで法廷闘争を続ける構えを見せている。

文春オンライン 法廷闘争を続ける構えを見せているトランプ氏 ©AFLO

 

 バイデン氏は、ペンシルベニア州やジョージア州など激戦州で最後の最後までトランプ氏と争い、地滑り的勝利を収めたとはとても言い難い。バイデン氏の得票数は9日までに史上最多の7500万票を超えたものの、トランプ氏も7100万票以上を得票した。全米の総得票数で相手候補を上回っても選挙人数で負けることがあるだけに、予断を許さない状況だった。現に前回2016年の大統領選でも、ヒラリー・クリントン氏の票がトランプ氏より286万票上回っていた。

トランプが負けたのはバイデンではなく……

 こうした大接戦の大統領選の中、トランプ氏はバイデン氏に負けたのではなく、新型コロナウイルスという人類の天敵である感染症に負け、力尽きたと筆者はみている。

 アメリカでは3月から新型コロナウイルス感染者が右肩上がりで急激に増え始めた。その後の8カ月間で感染者数1000万人以上、死者数25万人近くに及んでいる。このコロナ禍がなければ、トランプ氏は激戦州でも勝利し、再選が果たせていたとみている。

 コロナ禍前までは、大型減税や規制緩和を前面に出したトランプ政権の下で、アメリカ経済は拡大を続けていた。雇用も創出され、オバマ政権時代の低成長によって置き去りにされていた人々の賃金も引き上げた。多くのアメリカ人が恩恵を受けつつあった。しかし、新型コロナウイルスの襲来でそれらが帳消しになった。2020年4~6月の実質GDP成長率は前期比年率マイナス31.4%と、統計を開始した1947年以来最も大きな落ち込みとなった。

 選挙予測で定評のある米統計分析サイト「ファイブサーティーエイト」(米選挙人団の選挙人538に由来)によると、3月初め時点では、トランプ氏の支持率はバイデン氏にわずか4.1ポイントの差しか許していなかった。しかし、大統領選直前の11月初めには、その2倍以上の8.4ポイントまで差を広げられていた。

 トランプ氏の支持率がバイデン氏より低い理由は、トランプ氏がコア支持者を固めることに躍起になっていたためとみられる。このため、トランプ不支持率は、トランプ支持率より常に高い。いずれにせよ、コロナ感染拡大に伴い、バイデン氏に徐々に水をあけられてきた。

 もちろん新型コロナウイルスが襲来したからと言って、自動的にトランプ氏の再選への道が断たれたとは言えないだろう。かりにこの国難時に、素晴らしいリーダーシップを発揮して感染退治が奏功していたならば、逆に2期目へのゴールデンチケットをつかんでいたことだろう。

新型コロナをめぐる“トランプの嘘”が暴露された

 しかし、現実にはトランプ大統領の感染対策は見るも無残だった。世界最強の超大国のリーダーに上り詰めた人物は、人類の天敵である感染症を見くびり、してやられた。

 調査報道で知られるワシントンポスト紙のベテラン記者、ボブ・ウッドワード氏は9月、トランプ氏の感染対策の嘘と虚実を暴露した。ウッドワード氏は、トランプ氏が2月7日の段階で、「強力なインフルエンザよりも死に至る可能性が高い」と電話で話す音声テープを明らかにした。そして、3月19日には、トランプ氏は「大げさにはしたくない」と言い、公の場でウイルスの脅威を「意図的に過小評価した」と認めるかのような発言をしていた。

 そして、その春先後も感染症研究者など専門家のアドバイスを受け入れず、感染のリスクと対策を軽視し続けた。国民にも嘘を言い続けた。

トランプ陣営は敗因をどう分析している?

 これに対し、バイデン氏は「トランプ大統領は脅威を知りながら意図的に国民に嘘をついた。生死がかかっている中での裏切りだ」などと強く非難してきた。また、大統領がもっと早く行動していれば、「数万人の命が救われた」と指摘し、「大統領に不適格だ」と糾弾してきた。

 このように、バイデン氏はトランプ氏の感染対策への対応を非難し、アメリカ国民の支持を広げてきた。大統領選勝利を受け、バイデン氏は早速11月9日に、公衆衛生の専門家ら12人からなるコロナ対策タスクフォースを発足させる方針だ。

 CNNの7日の報道によると、トランプ大統領に仕えるシニアアドバイザーが、大統領選敗北の大きな要因は大統領の感染対策の真剣みの無さと偽情報によって、高齢者を遠ざけてしまったことにあると指摘した。また、別の大統領のアドバイザーは、トランプ氏が高齢者への高い感染リスクを理解せず、トランプ再選で感染が広がることを恐れたお年寄りがトランプ氏に投票しなかったと述べた。

 さらに、3人目のトランプ氏のアドバイザーは感染の封じ込めより、経済の再開を大統領が優先したことが選挙戦敗北を招いたと述べた。

勝敗を分けた「郵便選挙」

 トランプ大統領への極めつきの打撃となったのが郵便投票をめぐるバイデン氏との違いだ。トランプ氏は選挙戦を通じ、郵便投票を「不正の温床」などと批判し、支持者に郵便投票を止めるよう訴えてきた。これに対し、バイデン氏はコロナ感染対策を強調し、支持者に郵便投票の大切さを説いてきた。

 この結果、過去最多の約6500万人に及んだ郵便投票の大半は、民主党支持者の票となった。大統領選の雌雄を決したペンシルベニア州では、郵便投票の約4分の3がバイデン氏に、残りの約4分の1がトランプ氏に投じられたとされる。

 このため、同州を選挙区とする共和党議員はCNNの番組に出演し、トランプ大統領が共和党支持者にも郵便投票を訴えれば、共和党議員ももっと楽な選挙戦ができていたはずと嘆いていた。

 いずれにせよ、バイデン氏は開票作業の最終盤で、過去最多の郵便投票の集計が進むにつれ、ジョージア州に続き、ペンシルベニア州などでも猛追して逆転、大統領の座を射止めた。

人種差別問題もコロナと結びついた

 トランプ氏は、コロナ対策に加え、人種差別問題でアフリカ系アメリカ人の怒りに火を付け、彼らを投票に向かわせた。

 特に5月に、米ミネソタ州ミネアポリスで、警官に膝で首を絞められて死亡したジョージ・フロイドさんの事件を受けて、全米で2600万人が抗議活動に繰り出したと推定されている。これに対し、トランプ氏は、1968年の大統領選でニクソン陣営が「法と秩序」という戦略を掲げて勝利したことを再現しようとした。

 しかし、こうしたトランプ氏の高圧姿勢はアフリカ系アメリカ人のみならず、有色人種や多文化主義者、LGBT、さらには若者を立ち上がらせ、反トランプに向かわせた。バイデン氏が副大統領候補に選んだカマラ・ハリス氏は初の女性で父がジャマイカ、母がインド出身という移民の子。アメリカ社会の少数派(マイノリティー)の集票の受け皿になった。

 その一方、トランプ氏は有色人種の台頭で恐怖を抱く地方の白人票や経済重視者、聖書の教えに忠実な信仰深いキリスト教福音派(エバンジェリカル)を主にターゲットにしてきた。

 また、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の5月28日時点のデータによると、人口1万人あたりの人種別の新型コロナ感染者数はヒスパニック73人、黒人62人、白人23人となっており、人種的少数派が新型コロナの被害をより多く受けていることが裏付けられている。このほかにも、アメリカ国内で統計などから予想される死者数を実際の死者数が上回る「超過死亡」をめぐるCDCのデータでも、黒人やヒスパニックは白人と比べ、人口に占める感染者の比率や感染後の致死率が高いことが分かっている。

 人種別のコロナ感染率の差と人種差別問題が密接に絡まって、マイノリティー票がバイデン、ハリス両氏を後押ししたとみられる。

 アメリカの大統領選は本来、敗北した側がそれを認めないかぎり終わらない。ジョージ・W・ブッシュ氏とアル・ゴア氏が大接戦を演じた2000年の大統領選もそうだった。この時はゴア陣営がフロリダ州の開票結果をめぐって票の再集計を州最高裁に要求するなどして長期化したが、最後はゴア氏が敗北宣言をし、決着した。

トランプは敗北を受け入れるのか?

 トランプ大統領は声明で「大統領を決めるのは合法的な票であって、メディアではない」として、法廷での徹底抗戦に臨む構えだ。

「敗北は心の問題だ。敗北を受けいれ、絶望的な敗北者の思考形式になったとき、あなたは敗北する」

「でっかいエゴを持つことは良いことだ」

 トランプ大統領は自書『Think BIG and Kick Ass in Business and Life』(邦題:大富豪トランプのでっかく考えて、でっかく儲けろ)でこう述べている。

 家族や身内の共和党議員の説得があろうとなかろうと、トランプ氏はそう簡単に敗北を受け入れないとみられる。

 最悪の場合、トランプ陣営による訴訟の連発で2021年1月6日になっても正式に過半数の選挙人の投票がなされず、新しい大統領が決まっていない場合、連邦議会下院による1州1票の投票でトランプ大統領が再選される可能性も残されている。

(高橋 浩祐)